『ジーノの家-イタリア10景』(内田洋子)|佐賀・唐津の税理士タマツ

2016-06-18

『ジーノの家-イタリア10景』(内田洋子)|佐賀・唐津の税理士タマツ

イタリアに暮らして30数年の著者。
そこには、いろいろな働き方がありました。

 

オリーブ農家を生業とする妻の実家のために開発した、油抽出器で大儲けした元技術者。(「リグリアで北斎に会う」)
借金して買った中世の領主の屋敷でパーティーを催し、太い人脈と成功を得たコピーライター。(「僕とタンゴを踊ってくれたら」)
50歳でコンピューター経理を勉強、ソフトウエアを開発するまでになった元簿記教員。(「黒猫クラブ」)
使い途のない棘だらけの葉を都会のセンスで大人気のリースに仕上げた女性。(「ジーノの家」)
不動産ローンの査定が生業、設計したのは自宅の風呂場くらいという建築家。(「犬の身代金」)
難儀な棘ゆえにだれも手を付けなかったサボテンを使ってジャムを作り上げる青年たち。(「サボテンに恋して」)

 

稼ぎ方がその人を特徴づけるように、使い方も生き方そのものです。

 

フライドチキン店員は、犬の「身代金」交渉を見事に収めます。(「犬の身代金」)
定年した男性は、「借金を買うことになる」というほど金のかかる船を買いました。(「船との別れ」)
ナポリ人は、バールで、コーヒー代として何杯分か余計にお金を置きます。
そこでは、懐に余裕がないときでも、見知ら人の厚意による「心づけのコーヒー」を楽しめます。(「初めてで、最後のコーヒー」)
「保留コーヒー」として、スターバックスなどでも導入されるようになったそうです。

 

「常識や規則でひとくくりにできない、各人各様の生活術」。
生きていくための知恵がありました。

 

 

 

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